すまい・る・なかもく

こころとからだにやさしい木の住まいのお話し 1

日本では古来より木造住宅に住んできました。このことは、日本人が持つ繊細な感性と無縁ではありません。互換で感じることの出来る木の良さが世界に誇る独特な文化を築き上げてきた一因でもあるのです。

夏涼しく、冬暖かく

木の柱を触ってみると、夏はやや冷たく、冬は暖かみがあって、何とも言えない心地よさを感じることができます。金属やコンクリート、タイルなどではこういう体験はできません。これは木材の熱伝導率の低さを表しています。木の熱伝導率は、なんと鉄の五百分の一、そしてコンクリートの十分の一。とても熱を伝えにくい性質を持っています。そのため、たとえば熱い味噌汁が入った木のお椀でも、手にとって美味しく飲むことができるわけです。

また、多孔性素材である木は、その無数の微小空間の中に熱伝導率がゼロに近い空気をたくさん封じ込めています。もともと熱を伝えにくい木の中に、さらに熱を伝えにくい構造を持っています。 触ったときに、金属やコンクリートのように“ひやっ”としないのは、木が手の熱を奪わないからなのです。水との親和性が高く、周辺の温度にしたがつて水分を維持しようと細胞膜が働きます。これにより膨張、収縮をしながら温度調整をして一定に保っていきます。


床材料の違いによる足の甲の温度変化

床材料の違いによる足の甲の温度変化

( 資料:山本孝 他「木材工業」Vol.22-1.P24.1967 )

湿気を吸ったり、はいたり

特に、木は吸湿・放湿性に富んだ材料で、湿度が高くなると湿気を吸収し、湿度が低くなると湿気を放出して、周りの湿度が一定になるように自動調節する能力をもっています。主な成分であるセルロースやヘミセルロースの中に、水分子を引き寄せる部分(水酸基)があり、この部分に水がくっついたり離れたりすることで、木材に調湿機能を有します。つまり木材には、周りの温湿度に応じて、ある決まった量の水分を取り込む性質があるのです。このため、木材を内装にたくさん使うと、部屋の中の湿度の変動は少なくなり、快適に生活することができるのです。

一般に、室内の10.5cm角のスギの柱(約3m)には、ビールの大瓶に換算して約2.5本分の水分が入っているといわれています。そのうち、0.5~1本分の水分が出たり入ったりして、室内の湿度を調整してくれます。

しかし木の調湿機能の原理は除湿器や加湿器のそれとは異なります。 除湿器は空気中の湿気を冷却して水にして排水するのでモーターが回っている限り除湿しますが、木は内部に水分を蓄えるので湿度に応じた含水率(平衡含水率)に達すると吸湿は止まります。

つまり数時間から一日単位の湿度の変化には対応しても梅雨時のように長期間にわたる高湿度や冬の乾燥時の低湿度を調整するわけではありません。木の内装は湿度の上下の起伏をなだらかにすることで、人の身体が湿度の変化に適応する過程をよりスムーズにしてくれるとお考えください。木の家は自前で天然のエアコンの機能をすでに備えているともいえるのです。

さらにこんな効果も

鉄筋コンクリート製の校舎と、木造校舎を比較した場合、流行期のインフルエンザによる学級閉鎖の割合は、木造校舎の方が3分の1以下だったそうです。これも、木のもつ調湿効果がウイルス抑制に役立った結果といえるでしょう。やはり木は人にやさしい素材なんですね。

※参考:「木造校舎の教育環境~校舎建築材料が子ども・教師・教育活動に及ぼす影響」(財)日本住宅・木材技術センター刊

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