すまい・る・なかもく

地球温暖化についてのお話し 2

地球温暖化はもはや世界的な問題となっています。わたしたち一人ひとりが身近なエコを心がけるのも大切ですが、木を効果的に利用することにより、二酸化炭素の削減ができることもあるのです。

地球温暖化防止に貢献する森林

地球温暖化の防止には、温室効果ガス、中でも温暖化への影響が最も大きいとされる二酸化炭素の濃度を増加させないことが重要です。地球上の二酸化炭素循環の中では、森林が吸収源として大きな役割を果たしています。

森林を構成している一本一本の樹木は、大気中の二酸化炭素を吸収して光合成を行い、炭素を有機物として幹や枝などに蓄え成長します。

例えば、適切に手入れされている80年生のスギ人工林は1ha当たり約170t程度の炭素を蓄えていると推定されます。

スギの吸収量と身近な二酸化炭素排出量とを比較

人間1人が1年間に呼吸により排出する二酸化炭素の量(約320㎏)は、80年生のスギ約23本の年間吸収量と同じくらいです。

自家用乗用車1台から1年間に排出される二酸化炭素の量(約2,300㎏)は、80年生のスギ人工林約0.3ha(スギ約160本)の年間吸収量と同じくらいです。

また、1世帯から1年間に排出される二酸化炭素の量(約6,500㎏)は、80年生のスギ人工林約0.8ha(スギ約460本)の年間吸収量と同じくらいです。

スギの吸収量と身近な二酸化炭素排出量とを比較

木造住宅は都会の森林響

1.海面水位の上昇

木造住宅を建てることは、大量の木材の使用につながり、木の家に住むということは森林伐採につながって森の破壊をしてしまうことになると考えられますが、木の家を建てることは森林を守ることにつながり、地球環境にも貢献できます。木や植物は葉から炭酸ガスを吸い、根からは水分を吸って、太陽エネルギーによって体を成長させています。大気中の炭酸ガスは光合成によって樹木に取り込まれ、炭素として固定されます。これは「炭酸ガスの固定化」と言われる働きで、木材は大気中の炭酸ガスを炭素化合物として固定化したものと言えます。

そして、切り倒されて材木になってからも、生きているときに固定化した炭酸ガスはそのまま固定しています。燃やしたり腐らせたりしない限り、木造住宅に使われている木は炭酸ガスを固定し続けるのです。

炭酸ガスの固定化

2.木造住宅は都会の森林

アルミニウムや鉄などの材料は、製造時に大量の炭素を放出するだけでなく、できあがった製品の中に炭素をまったく含んでいません。それに対し、木材は、製造時の炭素放出量が少ないばかりでなく、木材として利用されている期間、すなわち、燃えたり腐ったりするまでの間は固定された炭素を保管し続けてます。木造住宅や木材製品は炭素貯蔵庫としての役割を担っているのです。さらに、炭素貯蔵量をマイナスの放出量と考えると、木造住宅建築は大気中の二酸化炭素を減らす計算になります。

1993年の我が国の全住宅に使用されている木材が貯蔵する炭素量は約1億4000万tです。これは我が国の全森林に貯蔵されている炭素量(7億8000万t)の約18%にも及びます。その内訳は、木造住宅が1億2859万t、非木造住宅が1,234万tであり、炭素貯蔵庫としての木造住宅の価値が評価されます。木造住宅群はまさに「都会の森林」なのです。

木造住宅は都会の森林
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