3. 知って得する住宅にまつわる節税術

特定の工事を行った場合の減税や、住宅を売った場合に掛かる税金、相続や贈与にて住宅を取得する場合の節税術などについて、 「親からの住宅取得資金の贈与について」 ・ 「家を売った場合に掛かる税金」 ・「21年税制改正について」説明するとともに、「22年税制改正について」も発表がありましたので、掲載いたします。

家を売った場合に掛かる税金

家や土地を売って、儲けが出た場合、(購入した時より、高く売れた)には、その儲けに対しては、所得税がかかります。今の時代こんなケースはあるのかとお思いですが、親から相続した家を売った場合や、バブル期前に都市近郊の土地に住宅を建てた場合などが想定されます。

居住用財産の3000万円特別控除

自宅を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得から最高3000万円までの控除ができます。自分が住んでいた住宅を売却する時に限られ、土地のみの売却は原則として対象外となります。

3,000万円控除が受けられるのは

  1. 現に居住している家屋を譲渡した場合
  2. 現に居住している家屋とともにその敷地である土地等(※)を譲渡した場合
    • ※ 土地等=土地及び土地の上に存する権利(借地権など)
  3. 次の掲げる譲渡を、その家屋に居住しなくなったから3年を経過する日の属する年の12月31日までに行った場合
    • 災害によって滅失した居住用家屋の敷地であった土地等の譲渡
    • 従来居住の用に供していた家屋で、居住しなくなったものの譲渡
    • ロの家屋とともにするその敷地である土地等の譲渡

軽減税率の特例

居住用の住宅を売却した場合

 

譲渡価額−( 取得費 + 譲渡費用 )−3,000万円 = 譲渡所得

上記数式により譲渡所得が発生した場合でも、一定の要件を満たせば、税率の軽減がうけられます。
適用要件として、土地・建物の所有期間が10年(譲渡した年の1月1日現在で10年)を超えていることが必要です。 この特例は、3000万円控除との併用が可能です。

居住用財産の3,000万円控除を
利用した後の所得
居住用財産の軽減税率
所得税 住民税
6,000万円以下の部分 10% 4% 14%
6,000万円超の部分 15% 5% 20%
居住用財産の「3,000万円特別控除と「軽減税率」の適用条件
措置法条文 3,000万円控除 軽減税率の特例
(措法35条)  (措法31条の3) 
譲渡資産 所有期間 (制限なし) 10年超 (注)
(建物 及び 敷地共10年超)
譲渡先 親族その他特殊の関係ある者に対する譲渡は適用なし
(配偶者や直系血族はダメ 兄弟姉妹は適用可)
買換資産 (制限なし−買換え不要)
住宅ローン控除との
関係
これらの適用を受けると、
新しく買換えたマイホームについて「住宅借入金等特別控除」の適用は受けられない

特定の居住用財産の買換え特例

特定のマイホーム(居住用財産)を、平成21年12月31日までに売って、代わりのマイホームに買い換えたときは、一定の要件のもと、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます(譲渡益が非課税となるわけではありません。)。

例えば、1,000万円で購入したマイホームを5,000万円で売却し、7,000万円のマイホームに買い換えた場合には、通常の場合、4,000万円の譲渡益が課税対象となりますが、特例の適用を受けた場合、売却した年分で譲渡益への課税は行われず、買い換えたマイホームを将来譲渡したときまで譲渡益に対する課税が繰り延べられます。

買換え特例の適用例
特定の居住用財産の買換え特例の適用要件
適用期間 平成5年4月1日〜平成21年12月31日
譲渡資産の要件 所有期間 家屋・敷地とも10年超
居住期間 10年以上
譲渡先 配偶者に対するものを除く
買換資産の要件 取得期間 「前年」・「譲渡年」の2年間
(届出により「前年」・「譲渡年」・「翌年」の3年間)
居住期間 取得年の翌年12月31日まで
面積 家屋 床面積50u以上(上限なし)
敷地 地積500u以下
築年数 中古住宅のうち、耐火建築物にあっては
・ 築25年以内
・ また一定の耐震基準に適合
取得先

(制限なし)

ワンポイントアドバイス

この特例を利用する場合、3,000万円の特別控除の特例など他の特例を受けないことが条件となります。

居住用財産の譲渡損失の損益通算繰越控除の特例

現在、マイホームを売って新しく住宅を購入したとき、売却時に損失が出てしまう人がたくさんいます。こうした人たちを救済するために設けられたのが、「居住用財産の譲渡損失の損益通算繰越控除の特例です。(以下譲渡損失の繰越控除) 譲渡損失の繰越控除とは、売却した年に譲渡損失が出た場合、他の所得との間で損益通算できるだけでなく、翌年以降も3年間にわたり、繰り越して譲渡損失をほかの所得から控除できるという仕組みです。 居住用財産の譲渡損失の繰越控除は買換えだけでなく売却のみでも使えます。 これまでは買換えすることが適用の前提でしたが、買い換えができず、マイホーム売却後、賃貸住宅などで移る場合でも譲渡損失の繰越控除が使えます。また、買換えの場合、売却する家には住宅ローン残高がない場合も適用を受けられます。 この制度を利用できるのは、平成21年12月31日までの譲渡となっています。

居住用財産の譲渡損失の損益通算繰越控除の特例の適用要件
  内容
居住用財産の買換え等の
譲渡損失の特例
特定居住用財産の
譲渡損失の特例
適用期間 平成10.1.1〜21.12.31の譲渡 平成6.1.1〜21.12.31の譲渡
収入要件 繰越年の合計所得金額が3,000万円以下の年に適用
譲渡資産
の要件
所有期間 家屋・敷地とも5年超
居住期間 (制限なし)
借入金 (制限なし) 「10年以上の住宅ローンの」残高
譲渡先 配偶者等に対するものを除く
買換資産
の要件
取得期間 「前年」・「譲渡年」・「翌年」の3年間 買換え要件なし
(買換えなくても利用できる)
居住期限 取得年の翌年12月31日まで
面積 床面積50u以上(上限なし)
築年数 (制限なし)
借入金 「取得年」「繰越年」の年末に
「10年以上の住宅ローンの」残高
取得先 (制限なし)
ワンポイントアドバイス

居住用財産の譲渡損失の損益通算繰越控除の特例は、「住宅ローン控除」との重複適用が可能です。また所得税だけでなく、住民税にも適用されます。

住宅取得資金の贈与について|家を売った場合に掛かる税金|21年税制改正について22年税制改正について

このページの先頭へ