中村木材株式会社

中村木材株式会社

お客様インタビュー
お客様インタビュー

お客様インタビュー

お客様インタビュー
Interview
株式会社安福組 様

株式会社安福組 
代表取締役 安福善幸様

80年の歴史を持つ工務店「安福組」の3代目である安福社長は、その自然体なお人柄ときめ細やかな心配りで、お客様をはじめ、職方さんや業者さんからも厚い信頼を得ている。今回は社長ならではの視点から、3代目としての心構えや職方さんとの関係性、中村木材とのエピソードなど、幅広くお話を伺いました。

時代の流れで木材住宅の依頼が増えていきました。
はじめに、安福組さんのことをお伺いします。お祖父様が創業されて、社長が3代目ということですが、小さい頃から建築を身近に感じながら育ってきたのですか?

社長:そうですね。昔は事務所がなかったので、自宅に職方さんたちが集まって、そこから仕事へ行くという風景が日常でした。

社長ご自身は、お祖父様やお父様の後を継ぐという意識はありましたか?

社長:何も考えずにただ敷かれたレールに乗せてもらったというだけで、やらなくてはいけないというプレッシャーのようなものはなかったですね。学校を卒業してからは、別の建設会社で6年間修行しました。その後、27歳の時に安福組に入り、34歳の時に代替わりをしています。

お祖父様の代から木造に特化されていたのですか?

社長:木造に特化したのは、20~25年前ぐらいからです。このあたりは昔から繊維屋さんが多かったので、以前はそういった事務所や工場を建てるお仕事が多かったです。

僕が社長に就任したぐらいから繊維業界も徐々に下火になり、後継者がいなくてやめる方も多くなってきたので、うちの会社へ建物を依頼される方もほぼいなくなりました。そうした時代の流れで木造住宅の仕事が増え、今はメインの仕事になっています。

中村木材さんとは、木造住宅に特化する以前からの何十年という長いお付き合いなので、業者さんの中では一番長いですね。

80年の歴史を持つ会社の3代目として、継続させていくための心構えや、会社が長く続いてきた理由などを教えてください。

社長:僕が社長に就いた以上は、僕の代では終わらせないようにという思いでやっています。そのあとは後継者問題もありますからね。祖父の代も含め、この地域の方々に多少は認められながら商売をやってこれたことが、長年続いてきた理由だと思います。

大切なのはコミュニケーション。職方さんともよく話し合った上で仕事を進めます。
安福組さんには専属の大工さんがいらっしゃると伺いました。

社長:野田建築さんという大工さんがいます。息子さん2人がお父様の後を継いで一家3人でやっていて、とても長いお付き合いです。

職方さんといい関係を築く上で、大切にしていることはありますか?

社長:コミュニケーションですね。職方さんともよく話し合ってから現場を進めていきますし、次の仕事についても前もってお話しておきます。手前味噌になってしまいますが、野田さんはよそで頼まれて仕事に行った時にも、みなさんが「いい大工さんだね」と言ってくださるので、本当にありがたいですね。

社長はどのようにして、コミュニケーション能力を身につけたのですか?

社長:僕は、まずひとつ目に気が小さい(笑)。例えば、(中村木材)勝田君が「納期が1週間かかるよ」と教えてくれた場合、大工さんが「やることがない」と言うと夜も眠れません。だから「2、3日早くして」とお願いすることもあります。そのぐらいの小心者ですから、いわゆるコミュニケーション能力というのはないですよ。

僕の場合、自分を変えてまで相手と接するのは嫌なので、自然体で接した上で相手の方が「ちょっと合わないな」と思うのだったら、それはそれで仕方がないと思います。人間、合う合わないが絶対にあると思うので、特別に何か心がけているということはありませんね。

職方さんを選ぶ上で基準にしていることはありますか?

社長:今はコストが厳しい時代ですから、やはりコスト面を優先したいのですが、それだけでは職方さんがついてきてくれません。腕や技術があるのは当然のことですが、やはり人柄を重視しています。ちょっとしたことでも気分よくやってくれる業者さんに頼んでいますね。

これからの建築業界を担う職方さんたちには、何が必要だと思いますか?

社長:職方という自分に対するプライドじゃないですかね。例えば、左官屋さんや塗装屋さんがやる仕事の1から10を僕たちが全て把握しているわけではないですから、ある程度お任せしてやってもらわないといけません。だからこそ、職方さん1人1人がご自分の仕事にプライドを持ってやるということだと思います。

自然素材を扱う設計事務所さんとも連携していると伺いましたが、設計士さんとお仕事をする上で心がけているポイントはありますか?

社長)そうですね。自社でも設計はしますが、お客さんからご要望をいただいた時には設計事務所さんにお願いしています。常に心がけているのは、「設計士さんの立場を尊重する」ということです。設計士さんは色々な意図で設計されていると思うので、図面や言葉で言われたことをその通りやるということを心がけています。

例えば「こんなやり方は」と言うベテランの職方さんも中にはいますが、やっぱりそれは言ってはいませんし、昔の職方さんの考えと今の工法には多少ズレがあって当然だと思うので、そのあたりの話はよくしています。

初めて手がけた茶室の仕事は、ひとつずつ理解を深めながら進めました。
プレカットについて勝田さんにお伺いしたいのですが、どういった商材があるのでしょうか?

勝田:土台から柱、母屋(もや)、屋根、外壁まで全てです。内装では、床や扉、最近ではお風呂やキッチンなどの住宅設備もご提案しています。

では、安福組さんとのお仕事で最も印象的だった案件を教えてください。

勝田:社長とのお仕事で一番印象的だったのは、営業に出たばかりの時に担当した茶室です

社長:たまたまお客さんが茶道をやっていらっしゃる方で、茶室を作ってほしいというご依頼がありました。僕も茶室は初めての経験で、材料を発注しなくてはいけないと思っていた矢先に、ちょうど勝田君がフラフラっと前の先輩に連れてこられて「代わります」と言われたんですよ(笑)。

勝田:何が何だかさっぱりわかりませんでした(笑)。

社長:正直言って、誰もわからなかったと思います。大工さんも初めてという状態だったのでみんな手探り状態でした。

僕たちがあまりにもわからないのでお客さんに「どういう風にでも、言われた通りにやりますので教えてくださいね」とお伝えして「なるほど、そういうことか」とひとつずつ理解を深めていきながら材料を頼んでいきました。

勝田:営業に出たばかりの時に茶室の案件がきたので、泣きそうになりながらやっていました(笑)。どこに何を使うのかが一切わからないので自分で必死に調べたり、本当に勉強になりました。とはいえ、まだ次がないのですが…(笑)。(一同笑)。

出来上がった時の印象はいかがでしたか?

勝田:柱も土台も何もない状態からできたので感動しました。野田建築さんに協力して頂けたおかげで現場が収まっていったので、すごく感慨深かったです。

勝田さんにとってこのお仕事の醍醐味とは何でしょうか?

勝田:注文住宅に関しては、全く同じ家というものはありませんよね。そういったものを、ひとつひとつ図面を見ながら納品させていただくと「こういう意図で、こういう間取りにしたんだな」とか「こういう風に考える人もいるんだな」ということがわかって、とても勉強になります。工務店さんやお施主さんの考えを直に見ることができ、それが自分の発見につながるというのがこの仕事の醍醐味です。

木材をまとめて一社にお願いしているからこそ、工程がそつなく進みます。
ひとつの住宅を建てる時に、中村木材にまとめて頼むことができることに関して、どんなメリットがありますか?

社長:実際、別々の会社に頼むということも可能なんですよね。でも、それを一手に引き受けてもらっているので全体の工程も把握してもらっていますし、「じゃあ次はこういう材料がいりますね」「色は決まりましたか?」といった具合に提案していただけるので、工程がそつなく進んでいきます。もし別々の会社に頼んでいたら、工程が遅れていくと思います。そういった点が一社にお願いしているメリットだと思います。

では最後に、社長が思う中村木材の強みをお伺いしてもいいですか?

社長)木材は一軒の住宅の中で金額的に最も多くを占める部分ですので、それなりに色々な注文をしなければいけません。それでも迅速に対応してくれますし、新しい商品が出たらすぐに教えていただけますので、とても頼りになる存在ですね。

気さくにお話をして頂きながらも、安福組さんの芯の部分、そして仕事をしていく上での大切なキーワードをお話し頂けたインタビューでした。ありがとうございました!!

株式会社安福組

愛知県一宮市開明墓所北31-1 TEL 0586-45-3958

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